金襴はどのようにできるの?
金襴の織れるまでの工程を図解でご覧下さい。
◆金襴の図案からCGSを作成
◇たとえばこの金襴の柄を織ることにします。
◇まず、金襴の図案をスキャナーで取り込みパソコンでCGSを作成します。
CGSとは電子ジャガードに命令を送る
生地組織や柄のデータです。
◇1980年代までは紋紙と呼ばれるボール紙に穴を空けたパンチカードのようなものでした。
フロッピー一枚に紋紙約、10,000枚入力出来ます。
◆原料 経(縦)糸 緯(横)糸 金糸
◇金襴に金糸は欠かせません。純金や代用金などたくさんの種類があります。
◇経(縦)糸と緯(横)糸。
◆ジャガードが経(縦)糸を引き上げます
◇この織機の場合、経(縦)糸は約一万本あります。
経(縦)糸がなくなると、新しく用意した経(縦)糸と一本一本繋ぎ合わせる作業を行いますが、
これは製織を行う上で最も熟練した技術が要求される作業のひとつです。
◇CGSから命令を受けた電子ジャガードがハタ糸を通じて、縦糸を引き上げるときに模様が織り込まれます。
◆金襴製織開始
◇今回の柄は最新の高速織機でも一日に約3メートルほどしか織れません。
昔ながらの手織なら一日に30センチメートルがやっとです。
◆金襴のできあがりです
◇数々の職人さんの技術の集大成により、このように豪華な金襴織物が完成しました。
◇新しい柄を創作したり、古い布の再現も可能です。
◇ここで金襴の生地は完成ですが、このあとに縫製職人さんの手によってお袈裟や打敷に縫い上げられます。